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みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
ウイルス国際会議2019
2020年8月22日


 


 

ウイルス国際会議2019

 ウイルス国際会議が、2019年スイス・ローザンヌの山奥で開催された。地球が危機に直面する都度200を超える菌の代表が集まり、幾度も地球を救ってきたと自負している会議である。今回は人類の指導者である世界の政治家の横暴な振る舞い、使命感の欠如について多くの時間が費やされた。このままでは地球に住む全ての生命を滅亡に追いやり、まさに地球は危機に直面している。
6部会に分かれ真剣な話し合いが行われた。日本部会では日本の指導者について議論が交わされた。長期政権の中で様々な適正を欠く事件が起こった。
(1)桜を見る会の適正を欠く経理(2)カジノを巡る国会議員の逮捕(3)相次ぐ閣僚の失態(4)ファーストレディーの目に余る振る舞い等々。しかし批判にもかかわらず数の力で隠蔽、第一線の真面目に働く公務員の尊い犠牲にも目を向けず、ひたすら自分が正しいと思った道へ突き進み、イエスマンだけを集め、裸の王様に化してしまった指導者。その元で多くの無垢な国民が苦しみ、日本は衰退するのではないかという危惧が示された。アメリカ部会では、大統領の節操のない振る舞い、分断を加速させる姿勢、人種差別に批判が集中した。中国部会では、覇権主義を突き進み軍事力を強化、一国二制度を無視し国民の自由、少数民族の主権を奪っている姿勢に批判が集中。
 このまま突き進めば第三次世界大戦が起こり地球上の全ての生命を奪うだろうという結論に達した。満場一致で会議は、地球のため人類によって滅亡の危機に直面している多くの生命を救うため戦うことを決議した。
 戦略会議が開かれコロナが戦士として選ばれた。無垢の人々をも巻き込み悲惨な目に合わせるのに躊躇したコロナもいたが全ての生命を守るため、その重責を担うことを悲壮な覚悟で決意した。戦術会議が開かれ、人口の密集地やクルーズ船など限られた空間で増殖し、人類に運んでもらう作戦を選んだ。彼らの作戦は成功、全世界にコロナウイルスは拡散した。苦しむ無垢の人々の姿を見るのに心痛めたコロナも心を鬼にして全力で戦った。
 戦果を検証する第2回の国際会議が開かれた。結論は、指導者の心は全く変わらず自己保身に固執し謙虚に反省している者はいない。ただ多くの人々の中には、自ら考え行動しようとする人が増えた。地球の痛みは少しは和らぎ、空気も清浄に近づきつつあるということが報告された。終戦は、これからの指導者の行動を見守ろうということで、結論は持ち越された。コロナ戦士は美しく輝く星空を眺めながら、それぞれの思いを胸に帰路に着いたのである。