トップページへ仙台藩最後のお姫さまみちのくの文学風土
みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
早春の池の世界
2021年3月31日


 

 今年は早い春を迎えた。昨年は雨が少なく池の水がほとんど無くなった。少なくとも400年以上前からある池で、寺池の地吊の由来になった池の一つである。古い地図によるとこの辺から上の山にかけて沢山の池が描かれている。また使用している同時代の古い井戸も水は涸れたことがなくいまも使用している。
登米町森林組合に依頼し家の周囲の樹木の大伐採を敢行、将来の風水害に備え管理道路も整備した。その時、池の大開削をしてもらった。池にいたテッギョや品井沼ムツゴを他の池に移した。何回かの大雨で、掘削した池にも水がだいぶ溜まったので、テッギョとムツゴを100匹ぐらい池に戻した。念のため他の2箇所にも留保しておいた。
 池にはサギが来てこれから魚を守るのは至難の業だ。面積が広いので網を張るのも苦慮したが、元試験場長の飯塚さんからテグスを張るといいよと言われた。鳥は羽が命なので羽を痛めないように最新の注意を払っているということである。なるほど試験場ではカモメなどから魚を守る必要があるのだろう。池の周囲の刈り払いをしてテグスを張った。
 池の中では沢山のサンショウウオの卵の塊があった。また沢山のガマが饗宴を繰り広げていた。池の周りには水芭蕉、日本桜草、リュウキンカ、クリンソウなどが徐々に咲き乱れるだろう。水辺は生きとし生けるものの宝庫だ。ときどきタヌキやカモシカ、小鳥が水を求めてやってくる。いろいろな種類のトンボ、そしてミツバチも水を求めて池を訪れる。このような命のためにも池を守る責務があると思う。できればもう1箇所水辺を造りたいと考えている。自然がどんどん失われているなかで、そのようなことによって大切な命をつないでいくのも私の役割だろう。
 管理道路ができたおかげで、柴犬コロを連れて自由に家の周囲を散策できるようになった。いろいろな樹木をうえて樹木の博物館のような山にしようと考えている昨今である。
          令和3年3月31日
伊  達  宗  弘。