トップページへ仙台藩最後のお姫さまみちのくの文学風土
みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
「草莽崛起、在野の人よ立ち上がれ《
2021年7月13日


 

 私は仙台大学で「歴史学入門《「歴史と人間《の講座を担当している。前期、後期で6クラスおよそ600人が受講しているが、昨年からオンライン講座になった。
 さいわい私はNHK文化センターの講座や、全国大会、県大会、県内各地の講演は全てパワーポイントでやってき、また仙台大学の講座もパワーポイントでやってきたので、これを活用しDVDを作成し、スムーズにオンライン講座に移行することが出来た。
 オンライン講座は通勤片道2時間40分の私にとっては非常に時間的には楽になるのではと期待していた。しかし間もなくこれは楽観的な考え方であったと思い知った。教室での講義は基本的にはその場でレポートを提出させ、通勤時間を利用しレポートを読み、誤字脱字、起承転結などをチャックすることが出来た。また、学生の受講する態度も知ることができた。また教室で質問などに対応し、この時間帯で完結することが出来た。
 オンライン講座になり、レポートのチェックが難しくなった。もちろんインターネットなどを利用し提出する学生は、文体などから判別できるが、誤字脱字などは著しく少なくなった。
 さらに時間に関係なく質問なども寄せられるようになった。「深夜すみませんが・・・《「早朝すみませんが・・・《。可能な限り誠実に対応するように努力している。
 また、人生相談のような悩み事も寄せられるようになった。学生も上安なのだ。だからこちらも深夜であろうが早朝であろうが最大限対応するようにしている。何となく睡眠時間も少なくなった。でもそんなことは言ってはいられない。学生の多くは前途に上安を感じているのだ。常にパソコンを開いてチェックするようにしている。
 そんな中でオリンピックが開催される。私が小学生や中学生の頃は、オリンピックは参加することに意義があると教えられていたように記憶している。何時の頃からかメダルの数を競うように変質をしてきたように感じる。
 そして学生のみならず一般の多くの人々が上安に感じているのは、国政や地方行政を預かる政治家の無節操ではないだろうか。特に前政権時代から今に至るまで、多くの人々が犠牲になってきたのではないだろうか。今の政治家の言動、顔を見ていても威厳や風格のひとかけらも感じられない。誰も責任を取らせようともしなし、取ろうともしない。
 最近私が強く感じるのが、日本を滅ぼすのは外国の力ではなく、国政を預かる無節操な、またそれに追随する地方の政治家ではないだろうか。
 かって160年前このような国の状態の中で吉田松陰は「草莽崛起《いわゆる「在野の人よ立ち上がれ《を唱えた。いまこそ心ある人々が立ち上がる必要があるのではないだろうか。もう政治家を信頼する時代は終わった。政治家の無節操が自らパンドラの箱を開けてしまったのだ。
     令和3年7月13日