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みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
第70回登米芭蕉祭俳句大会を終えて
2021年8月4日


 

本年は記念すべき第七十回大会を迎えました。振り返って見れば松島芭蕉祭に先立つこと五年、全国に先駆けてスタートした歴史ある大会であります。
 残念ながら昨年に続き、新型コロナウイルス感染症予防対策のため、席題の部及び表彰式について中止せざるをえませんでした。
 このような厳しい状況の中ではありますが兼題の部一般については、 四百九十四句と昨年を大きく上回る句をお寄せ戴き、三人の選者の先生に選句していただきました。また「小・中・高校生の部《については三千六句とこれも昨年を大きく上回る句をお寄せいただき、とかく暗くなりがちな世相の中での明るい話題で大きな慶びとするところであります。
新型コロナウイルス感染症もワクチンの接種が徐々に進み、いずれ収束するものと思いますが、先人から脈々と受け継がれてきた日本の伝統文化の精華ともいえる俳句の振興のため、今後とも鋭意努力して参る所存でありますので、皆さまのご支援を賜りますようにお願い申し上げます。  また兼題・一般の部の選者をお願いしました、柏原眠雨先生、成田一子先生、渡辺誠一郎先生には、お忙しい中選者のお役割をお引き受けいただき心から感謝を申し上げます。
 兼題・小・中・高の部の選者を務められました登米芭蕉祭俳句大会実行委員の石井あけみ様、小白幸記様、大森敏雄様、高橋武比古様、三浦克實様、及川奈奈夫様、そしてご協力をいただいた教育委員会、ご後援をいただいた関係機関、学校関係者、具体の事務を進められた事務局の皆様に心から感謝を申し上げます。
なお、兼題・一般の部の特選は、次のとうりです。
―兼題・一般の部―
柏原眠雨先生選
Ⅰ席 鳥交る文化遺産の鬼瓦     登米市 小野寺好道
2席  畔塗や帽子のうちの水明り 仙台市 阿部竹子
3席  湯上りの足の爪切る業平忌 仙台市 屋代ひろ子
成田一子先生選
1席 三陸は恐竜の背かやませ吹く 神戸市 三好なおみ
2席 水芭蕉長き木道歩ましむ 一関市 稲玉宇平
3席 栗駒山の水の重さよ田芹抜く 登米市 及川奈奈夫
渡辺誠一郎先生選
1席 泳がせて掬ふ豆腐や花の冷え 大崎市 砂金元子
2席  田水張るや耕土に生るる逆さ岳 栗原市 大江一葦
3席 三陸は恐竜の背かやませ吹く 登米市 三好なおみ
―学生の部―
1 小学校低学年の部
  あっ見っけすなをかきわけあさりかき
      登米市米川小3  及川琉斗
2 小学校高学年の部
てんとうむしおじゃましますと教室へ
           登米市宝江小4  菊池陽輝
   3 中学校の部
兄弟の三つのかぶと子供の日
               登米市中田中1 布澤真樹
4 高校の部
栗駒の斑雪は馬に化けていく
         宮城県登米高2 土井七海
令和3年8月4日
    登米芭蕉祭俳句大会実行委員長  伊 達 宗 弘