トップページへ仙台藩最後のお姫さまみちのくの文学風土
みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
仙台四季彩々ー万葉の森と新しい街づくり・黒川地域
2004年2月21日


  
 目を北に転じると小高い独特の急峻な山々がそびえています。七ッ森の山々でその麓が、アララギ派の歌人として知られる原阿佐緒の生誕地大和町宮床です。
  家ごとにすもも花咲くみちのくの
        春べをこもり病みてひさしも 阿佐緒
  うらわかき心みだれをひそかにも
      かなしめる身と人に知らゆな 阿佐緒
 七ッ森をいただく黒川耕土は、県土の中央に位置し、産業集積が急速に進む北部中核工業団地のある大和町・大衡村、住宅団地の造成が進む富谷町、モロヘイヤの里として知られる大郷町が着々と町づくりを進めています。仙台近郊の有利な条件を生かした農業を展開するための農地の基盤整備が進められるとともに、ホウレンソウ、宿根かすみ草、マイタケ、小菊、トマトなどの施設栽培などが進められています。万葉集にちなんだ植物を集めた「昭和万葉の森」は大衡村にあり、隣接する林業試験場ではきのこや木材加工などの試験研究がおこなわれています。
    春の野に霞たなびきうら悲し
          この夕影に鶯鳴くも   大伴家持
 船形山からの清流を活用し内水面水産試験場では、さけ・ます類の増養殖などの試験研究に成果を上げています。そのそばの升沢遊歩道は多くの人々に親しまれています。
このほかにも、豊かな水をたたえた樽水ダム(名取市)、惣の関ダム(利府町)、大倉ダム(仙台市)、七北田ダム(仙台市)、宮床ダム(大和町)、南川ダム(大和町) や、ふるさと緑の道などの遊歩道、美しい渓谷などがあります。この豊かな自然をしっかりと後世に残し、これを活かした産業を振興していくことがこの地域の課題です。