トップページへ仙台藩最後のお姫さまみちのくの文学風土
みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
2005年3月27日


 
  
  風わたるのきばの梅にうぐいすの
      なきてこづたふ春の曙    権大納言実家
 心なしか生きとし生けるもののかすかな息吹が感じられる季節を迎えました。まもなく渡り鳥は北国をめざして帰っていきます。食べ物は十分だったでしょうか。羽を痛めなかったでしょうか。
 渡り鳥は、繁殖地と越冬地を異にし、毎年定まった季節に移動を繰り返しています。渡りによって留鳥・夏鳥・冬鳥・旅鳥・漂鳥・迷鳥にわけられます。留鳥は季節的な移動を行わず一定の地域に住む鳥で、スズメ・カラス・カワセミ・キジなどです。夏鳥は春から初夏に南方から渡ってきて営巣・繁殖し、秋に再び温暖な越冬地へ去る渡り鳥で、ツバメ・ホトトギスなどです。
 冬鳥は秋に北方から渡ってきて越冬し、春に再び去って夏に北方で営巣・繁殖する渡り鳥で、ガン・カモ・ツグミなどです。旅鳥は北方に繁殖地、南方に越冬地を持ち、春と秋の渡りの途中でその地方を通過する渡り鳥で、シギ・チドリなどです。標鳥は一地方の中で越冬地・繁殖地を異にし、季節により小規模に移動する鳥です。夏は山に近い林にすみ、冬は人里近くに移るウグイスのほかムクドリ・メジロ・ウズラなどが知られています。
 なにげなしに見ている鳥たちの多くは、旅をしながら生活をしているのです。たくさんの冬鳥が帰った後には、たくさんの夏鳥や旅鳥、漂鳥が訪れ美しい姿や、鳴き声で私たちの生活に心和ませるひとときを与えてくれるのです。しばし鳥の姿や声に心和ませるのはいかがでしょうか。