トップページへ仙台藩最後のお姫さまみちのくの文学風土
みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
「随筆パート4ー講演と執筆」
2012年1月29日


 

 今年度も残り少なくなった。仙台大学で歴史講座を担当する傍ら、朴沢学園では文化財指定の作業と近代女子教育の研究を続けている。一昨年から始めたが昨年7月557点の「朴沢学園裁縫教育資料」が仙台市有形文化財に指定された。いずれは国の文化財指定を目指すべくインタビューなどを通して裏付け作業を進める一方、残りの資料の整理を進め追加指定を目指している。3人でプロジェクトチームを結成しての作業である。加えて朴沢学園を創始した朴澤三代治先生の伝記も書こうと執筆に入ったが、具体の資料は少ないので生きた時代や先生の教育理念が形成されていく過程を中心に客観的に取りまとめようと考えている。
 東京家政大学の創始者渡邊辰五郎先生とともに裁縫教育を通して女子の就学率の向上に寄与した双璧として専門家の間では高く評価されているが、宮城県内では残念ながら知られていない。それは仙台空襲で学校が全焼し、戦後は高等教育機関の部分を切り捨て中等教育機関としてスタートしたため、戦前の輝かしい歴史が埋もれてしまったからではないかと私は考えている。  仙台大学では毎週3コマ、1コマ90分の講座を担当し、後期テストは終了し230名の判定結果を整理したので、これから本格的に第二次文化財指定に向けた準備を進めようと考えている。
 講座の傍ら執筆活動と講演活動が目白押しだ。2月18日はHNK文化センター仙台教室で「旅人が見たみちのくー古川古松軒の旅ー」、2月19日はには登米市東和町で「吉田松陰 その思想と行動ー在野の人よたちあがれー」をテーマに90分の講演をする予定で引き続いて講演が入っている。
 平成23年度のNHK文化センター仙台教室では「みちのくの文学風土ー旅人が見たみちのく−」をテーマに、毎月1回講義した。「明治天皇の東北巡幸」「イザベラ・バードの旅」「ブルーノー・タウトの旅」「菅江真澄の旅」「宗久の旅」「能因・西行の旅」「松尾芭蕉の旅」など、3月で終了する。4月からは「伊達800年歴史絵巻」をテーマに、「奥州藤原氏の興亡と中世伊達氏の台頭」、「歌人政宗と仙台藩の国づくり」、「2代忠宗と3代綱宗そして伊達騒動」、「4代綱村と5代吉村の学問の奨励と殖産興業」、「6代宗村から12代斉邦まで」、「13代慶邦と戊辰戦争」、「仙台藩士の北海道開拓物語」、「資料でたどる仙台藩黎明の時代」、「慶長遣欧使節」、「日本人として初めて世界一周した水主の物語)、「仙台藩校養賢堂と多彩な人材」、が「仙台藩に彩りを添えたお姫さま」をテーマに講座を持つことにしている。これ以外もいろいろ講演を依頼されているが、これをこなすために毎朝4時頃には起床することとしている。こんな生活をしてきたので苦にはならない。
 さて2001年12月『武将歌人 伊達政宗』を(株)ぎょうせいから出版したが、戦国武将ブームである。ぎょうせいからお話しがあり、内容を充実させ改訂版で『武将歌人 伊達政宗』を出版することになりいま校正作業に追われている。
毎日毎日忙しく過ごしているが、健康状態は良好で毎日2時間ぐらい柴犬と散歩し、時間のあるときは樹木の伐採と草刈りをしている。私にとって蜂やヘビのいないいまがこのような農作業をする良い季節なのである。山で仕事をしているときの肌を刺すような厳しい寒さが心地よい。