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みちのくの和歌、遥かなりみちのくの指導者、凛たり武将歌人、伊達政宗
 
私の養蜂日記ーパート2
2012年11月22日


 

岐阜から養蜂スタートセットが届く
 私の家に、岐阜の渡辺養蜂園からミツバチのスタートセットが届いたのは4月26日(木)である。スタートセットとは養蜂を始める人のために必要最小限のものをセットにしたものである。内訳は、@実用交配種6枚群1群 A10枚用巣箱(窓付)箱 B上等空巣脾(すひ)5枚 C10枚用隔王板1枚 Dステンレス製燻煙器1個 E燻煙器用燃料1巻 Fソ連式面布1枚 G組立単框(すそ)5枚 H円型蜜こし器1個 I框型給餌器1個 J蜂ブラシー1本 K蜜刀1本 L並型固定式分離器(ステンレス製)1台 Mハイブツール1個 N分割板1枚 Oゴム手袋 P養蜂の手引書「近代養蜂」1冊 Q長野式スズメバチ捕獲器である。金額は、169000円である。
ミツバチは箱に入れられ、蜜を貯蔵したり卵を産んだりする巣脾6枚が入っていた。働きバチの数は5千匹から6千匹ぐらい。ミツバチが外へ逃げ出さないように厳重に箱が網で囲われており、宅急便で届けられた。生き物の搬送なので事前に登米への到着時間が決められての搬送である。直ぐ先生に連絡した。先生は30分もたたないうちに駆けつけてくれ、手際よく網を外し固定されている巣脾の釘を抜いてくれた。箱は事前に考えていた私の家で一番先に朝日が当たる場所を選定し、下にはブロックをおいて前を少し低くして置いた。雨などが箱に入った場合、水はけを良くするためだ。
 朝日の一番先に当たる場所を選定したのはミツバチの活動を早く開始させるためだ。約2時間ぐらいたち先生が入口を開けた。ミツバチが入口へ出てきて用心深く周囲を見渡しそれからたくさんの蜂が飛び出してきた。上空から自分の箱の位置を確認、上空を飛び回り周囲の環境の確認を始めたのだ。ここ数年昆虫の数はめっきり減ったがあちらこちらを飛び回るミツバチを見たとき、父が作業をして傍らで母が手伝っている光景が脳裏に去来した。時を超えて私は長い間温めてきた夢を実現させたのだ。
 先生はその後スタートセットの中味を確認し、箱を増やして行くために必要な必需品についてリストアップ、渡辺養蜂園に電話をし注文してくれた。その品は後日、渡辺養蜂園から届けられた。
 先生はミツバチの病気のことを説明してくれた。ふそ病、チョーク病、ダニを防ぐ薬剤のこと。空白の40年の間に技術も環境も急速に変わっていたが、養蜂についての知識があったので話されていることは直ぐ理解できた。ダニを予防するためアピスタンを別途注文してくれた。病気にかからないためには良好な環境の確保が大切だ。その面では山の中の1軒屋の我が家は環境は抜群だ。桜が真っ盛り、菜の花などいろいろな花が咲き始めた季節である。贈られてきた巣箱の中には既にたくさんの卵が産み付けられていた。毎日毎日卵がふ化し、ミツバチの群が見た目にも強くなっていくのが嬉しかった。
 大空を飛翔して視界から消え去っていくミツバチを見るのは壮観だ。夢が膨らむ。思わず石川啄木の歌が脳裏に去来する。
   不来方のお城の草に寝ころびて空に吸われし十五の心